WEP42  ポスター②  8月30日 14号館1442教室 13:30-15:30
非線形コリメータ導入のための大穂直線部ビームラインの改造
The beamline modification of Oho straight section for installation of non-linear collimator
 
○植木 竜一,大澤 康伸,中村 衆,古澤 将司,増澤 美佳(KEK)
○Ryuichi Ueki, Yasunobu Ohsawa, Shu Nakamura, Masashi Furusawa, Mika Masuzawa (KEK)
 
SuperKEKBでは、2022年6月までのビーム運転において原因不明で突然発生するビームロスによるコリメータヘッドの損傷が複数回発生した。また、蓄積電流の増加に伴ってコリメータのインピーダンスによるビームサイズ増大が発生することも分かってきた。これらがBelle測定器のバックグランド増加やルミノシティの低減を引き起こしている。これに対処するために、大穂直線部への非線形コリメータの導入が決定し、2022年7月から始まったロングシャットダウン1(LS1)中に大穂直線部のビームラインの改造が行われている。この改造では、大穂直線部のウィグラー電磁石50台を撤去し、新規に製作した歪六極電磁石2台と四極電磁石の再配置が必要となる。さらに、これまでQFとQDでそれぞれシリーズに接続して運転していた四極電磁石は、個別電源での励磁と変更となる。そのため、歪六極電磁石および四極電磁石用の電源を新規に用意し、それぞれの電磁石までのケーブルの敷設、およびウィグラー電磁石撤去にともなう中継ケーブルの敷設などの改造が必要となった。本発表では、LS1中に行われている大穂直線部の改造のうち電磁石に関連する一連の作業の詳細を報告する。