WEP24  ポスター②  8月30日 14号館1432教室 13:30-15:30
極短周期アンジュレータ磁石技術に基づく、小型・軽量アンジュレータ光源の開発
Undulator light source with a compact, slender and lightweight frame based on a magnet technology developed for very-short-period undulators
 
○山本 樹(高エネ機構・物質構造科学研究所)
○Shigeru Yamamoto (KEK-IMSS)
 
近年我々は通常数10mmであったアンジュレータの周期長を約1/10に“極短周期化”することを目標にした,板状磁石に極短周期アンジュレータ磁場を書き込む多極着磁方式の研究開発を行って来た。これまで2.5GeV加速器において基本波で12keV放射を生成できる周期長4mmの板状磁石の着磁技術,長尺化のための連結方式を確立した。次のステップとして,アンジュレータ主列磁石間に働く磁場吸引力を,反発磁石を用いて相殺する方式を開発している。磁場吸引力はアンジュレータ主列磁石の周囲に反発磁石を配置することで効果的に相殺することが出来る。主列及び反発磁石に板状磁石を用いた,我々のアンジュレータ開発では,反発磁石の最適化を容易に行うことが出来る。この方式を応用すると,アンジュレータ磁場吸引力を抑制して,通常は巨大になるアンジュレータ本体を小型で華奢かつ軽量の精密機械装置として実現することが可能になる。ここでは,JST-MIRAIプロジェクトにおいて現在SP-8レーザー加速プラットフォームで開発中のXUV-FELの光源として設計した,小型・軽量アンジュレータについて報告する。主なパラメータは:周期長25mm,K値1.4(gap=5mm以上で),周期数80(磁石長2mの磁石列は1m列に2分割され各部のギャップは独立に制御可能)である。