WEP14  ポスター②  8月30日 14号館1431教室 13:30-15:30
既存DC電磁石用電源をベースにした高精度パルス駆動電磁石電源の開発
Development of high-precision pulse-driven electromagnet power supply based on existing DC electromagnet power supplies
 
○中澤 伸侯(スプリングエイトサービス(株)),近藤 力(JASRI),原 徹(RIKEN)
○Shingo Nakazawa (SPring-8 Service), Chikara Kondo (JASRI), Toru Hara (RIKEN)
 
X線自由電子レーザー施設SACLAでは、線型加速器をXFEL利用実験に加えSPring-8蓄積リングの入射器としても活用している。線型加速器で加速された60 Hz電子ビームは、要求に応じてパルスごとに、2本のXFELビームライン(BL2, BL3)と SPring-8入射ラインへ振り分けられる。この時、各ラインへの出射ビームエネルギーが異なるため、ビームオプティックスの最適化がビーム調整の制限となっていた。そこで、各ラインに最適なオプティックスを実現できるよう、SACLA加速部の四極電磁石の励磁量をパルス毎に変更できるパターン電源を導入することとした。今回、我々は開発期間を抑えるため、SACLAで利用してきたドロッパー型のDC電磁石電源(20A, 10V)を改造し、50ppm以下の繰り返し電流安定度をもつ高精度パターン電源の開発を行った。この改造は、主な電源構成を保ったまま、制御パラメーターの最適化や吸収回路の強化などにより実現した。本発表では、開発の概要やパラメーターの最適化の手法などについて報告する。