WEOA4  光源加速器  8月30日 13号館1325教室 10:00-10:20
3次元数値計算を用いたスミス=パーセル放射における表面電流モデルの評価
Evaluation of surface current model in Smith-Purcell radiation using 3-D numerical calculation
 
○山田 悠樹,武藤 俊哉,日出 富士雄,柏木 茂,南部 健一,カヴァール アンジャリ,熊谷 航平,長澤 育郎,鹿又 健,高橋 健,柴田 晃太朗,濱 広幸(東北大電子光)
○Hiroki Yamada, Toshiya Muto, Fujio Hinode, Shigeru Kashiwagi, Kennichi Nanbu, Anjali Kavar, Kouhei Kumagai, Ikuro Nagasawa, Ken Kanomata, Ken Takahashi, Koutaro Shibata, Hiroyuki Hama (ELPH)
 
コヒーレントなスミス=パーセル放射は、ビーム非破壊のバンチ長モニターとしての利用が期待されている。 その際、バンチ形状因子の導出には、測定の条件に対応した既知の放射スペクトルが必要である。 従来、SCモデルを用いたSPRの評価では、表面電流は、真空中の電子バンチが発生する電場を用いて導出されていて、回折格子の前の周期の陰になる部分についてのshading効果は無視していた。 このことはしかし、加工が容易なblaze 角が浅いechelle型の回折格子を仮定した場合、陰に対応する格子面(facet#2)では、表面電流を過大に評価していることになる。 測定の条件に対応したより信頼性の高いSPRの評価のため、shading効果を考慮した3次元数値計算により表面電流を評価した。 このときfacet#2の寄与は表側に対応するfacet#1に比べ、かなり小さくなる。 t-ACTSの100fs秒ビームを用いて、コヒーレントSPRの観測を行った結果、Φ分布や偏光測定の実験との比較は良い一致を見せた。 バンチ長モニターへの応用に向け、他の要素を含めた3次元数値計算の向上について検討を行う。