WEOA13  加速器技術(加速構造)  8月30日 13号館1325教室 16:40-17:00
ILC電子ドライブ陽電子源設計における機械学習を用いた全体最適化
Overall optimization using machine learning in the design of ILC electron-driven positron source
 
○黒口 俊平,栗木 雅夫,高橋 徹,田地野 浩希,リプタック ザカリー(広島大先進理工),浦川 順治,榎本 嘉範,大森 恒彦,福田 将史,森川 祐,横谷 馨(高エネ研)
○Shunpei Kuroguchi, Masao Kuriki, Tohru Takahashi, Hiroki Tajino, Zachary Liptak (Hiroshima Univ. ADSE), Junji Urakawa, Yoshinori Enomoto, Tunehiko Oomori, Masafumi Fukuda, Yu Morikawa, Kaoru Yokoya (KEK)
 
本研究では、ILC(国際リニアコライダー)の電子ドライブ陽電子源の設計において、機械学習を用いてその効率化を図るとともに、より高い陽電子捕獲率の実現を行う。ILCは、重心系エネルギーが250 GeVから1 TeVまでの線形加速器を使用した電子・陽電子コライダーである。ILCでは、リニアコライダーの特性上、ビームの再利用ができず、必要な粒子の時間あたりの生成数がリング型のコライダーに比べて桁違いに大きい。そのため、標的を破壊せずに必要な陽電子を生成するために、陽電子捕獲率の向上が本質的に重要である。現在、本設計にはGEANT4、GPT、SADを用いて粒子の生成やトラッキングを行っているが、本研究では、これらの物理シミュレーションの結果をサンプリングし、機械学習を用いてサロゲートモデルを作成することで設計の効率化を図る。サロゲートモデルを利用することで、計算コストを削減しながら詳細な粒子加速器のシミュレーションが可能となり、より効率的に精度の高い最適化が可能となる。本発表では、この取り組みの現状報告を行う。