TWSP04  ポスター①② 施設技術報告  8月29日・30日 14号館1422教室 13:30-15:30
筑波大学タンデム加速器施設の現状報告
Status report of the tandem accelerator complex at the University of Tsukuba
 
○笹 公和,石井 聡,高橋 努,大和 良広,吉田 哲郎,松村 万寿美,中沢 智幸,森口 哲朗,上殿 明良(筑波大応用加速器)
○Kimikazu Sasa, Satoshi Ishii, Tsutomu Takahashi, Yoshihiro Yamato, Tetsuro Yoshida, Masumi Matsumura, Tomoyuki Nakazawa, Tetsuaki Moriguchi, Akira Uedono (UTTAC)
 
 筑波大学タンデム加速器施設(UTTAC)では2023年4月1日に組織改編があり、放射線・アイソトープ地球システム研究センター(CRiES)応用加速器部門に改組となった。CRiESは、筑波大学の放射線発生装置や放射性同位元素の取り扱い施設、放射線管理を担当する組織を一元的に管理するために設置されたセンターである。UTTACは、これまでと同様に6MVタンデム加速器と1MVタンデトロン加速器からなる複合タンデム加速器施設の維持管理と運用、および学内外との共同利用研究を実施している。6MVタンデム加速器は、5台の負イオン源と12本のビームラインを保有している。2022年度は、学内課題11件、学外の施設共用課題7件が採択されており、103日間のマシンタイムを実施した。2022年5月にターミナル発電機の故障があり、加速タンクを開放して修理をおこなったため、約1か月の加速器運用休止期間があった。2022年度の6MVタンデム加速器の稼働時間は1,154時間であり、ビーム加速時間は1,010時間であった。6MVタンデム加速器の主な利用分野は、加速器質量分析(利用割合63.9%)、偏極陽子・重陽子ビームを用いた原子核実験(19.2%)、イオンビーム分析(9.4%)、イオン照射(4.9%)などとなっている。加速イオンは全部で13種であった。本発表では、2022年度の加速器施設の整備および運用状況について報告する。