TUP53  ポスター①  8月29日 14号館1444教室 13:30-15:30
レーザー駆動イオン加速機構における高品質イオンビーム生成
High quality ion beam generation in laser-driven ion acceleration mechanism
 
○宮武 立彦(九大院 総理工),小島 完興,榊 泰直,ヂン タンフン,畑 昌育,錦野 将元,西内 満美子(量研 関西研),渡辺 幸信(九大院 総理工),岩田 佳之,白井 敏之(量研 放医研),神門 正城,近藤 公伯(量研 関西研)
○Tatsuhiko Miyatake (Kyushu Univ. ), Sadaoki Kojima, Hironao Sakaki, Thanh-hung Dinh, Masayasu Hata, Masaharu Nishikino, Mamiko Nishiuchi (QST KPSI ), Yukinobu Watanabe (Kyushu Univ. ), Yoshiyuki Iwata, Toshiyuki Shirai (QST NIRS), Masaki Kando, Kiminori Kondo (QST KPSI )
 
レーザープラズマによるイオン加速機構として最もよく知られているTNSA(Target Normal Sheath Acceleration)機構では、超高強度レーザーを薄膜ターゲットに集光し、電子を相対論レベルまで加速させることで、ターゲット裏面に〜TV/mの電荷分離場勾配を発生させる。この電界によって、ターゲット裏面のイオンは,数µmという非常に短い距離で数MeVの運動エネルギーにまで加速される。TNSA機構で生成されるイオンビームは、既存の加速器によって生成されるイオンビームと比較して,エミッタンス、バンチ幅などの特性が極めて優れていると言われている。10MeVの陽子ビーム加速において,横方向のエミッタンスが0.004mm-mradという計測結果も得られており,これは既存のRF加速器よりも2桁ほど優れた値である。これらの特徴から、本加速機構は粒子加速器の小型化だけでなく,これまでの加速器では達成できないような超高品質なビーム供給を行うことで,FLASH治療、PIXEを含む物性実験などへの応用も期待される。 上記のようなレーザー加速器の開発では、高品質なビーム生成が重要な研究要素の一つであるが、高品質なイオンビームを生成するためのレーザー照射条件の最適化は,十分に行われていない。そこで本研究では、より高品質なイオンビームを供給するためのレーザー加速器開発に向け、レーザー駆動イオン加速機構におけるレーザー照射条件と,発生するイオンビーム品質の相関を観測する。