TUP34  ポスター①  8月29日 14号館1441教室 13:30-15:30
KEK電子陽電子入射器における大電力高周波源の運転保守(2022年度)
Maintenance activity of RF system in KEK electron-positron linac(FY2022)
 
○馬場 昌夫,東福 知之,今井 康雄,久積 啓一(三菱電機システムサービス(株)),明本 光生,荒川 大,荒木田 是夫,片桐 広明,川村 真人,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,夏井 拓也,本間 博幸,松本 利広,松下 英樹,三浦 孝子,矢野 喜治,王 盛昌,松本 修二(高エネルギー加速器研究機構)
○Masao Baba, Tomoyuki Toufuku, Yasuo Imai, Keiichi Hisazumi (Mitsubishi Electric System & Service Co.,Ltd.), Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Yoshio Arakida, Hiroaki Katagiri, Masato Kawamura, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Takuya Natsui, Hiroyuki Honma, Toshihiro Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Yoshiharu Yano, Sheng Chang Wang, Shuji Matsumoto (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器は、最大で7GeVの電子および4GeVの陽電子を生成・加速する能力を持つ線形加速器である。高周波源として大電力Sバンドクライストロンが使用され、高電圧スイッチとしてサイラトロンが使用されている。2022年度は長期保守期間中に行われた4-4加速ユニットの改造に伴い、高周波源が1台追加され、総数は61台となった。2022年度中は約5,700時間運転された。 現在設置されているクライストロンの平均運転時間は約77,000時間である。2022年度はクライストロン集束電磁石の水抜き孔からの漏水による交換や、集束電磁石の絶縁抵抗低下による交換など計7台の交換が行われた。 現在設置されているサイラトロンの平均運転時間は約40,000時間である。2022年度はリザーバー電圧の最適値無しによる交換やキープアライブ電流低下による交換など計5台の交換が行われた。 クライストロンから加速管へ至るマイクロ波搬送路の途中に設置されている導波管高周波窓の平均運転時間は約106,000時間である。2013年長期メンテナンス後から2022年度までの期間でユニット追加や復元により新たに設置する事はあったが、真空漏れ等のトラブルによる交換は無かった。 本稿ではクライストロン,サイラトロン,導波管高周波窓に関する統計及び高周波源に関する不具合事例と運転保守について報告する。