TUP20  ポスター①  8月29日 14号館1431教室 13:30-15:30
シンクロトロンからの遅い取出しビームの一様化に関する研究
Study on uniformization of a beam extracted from a synchrotron
 
○中西 哲也(日本大学生産工学部)
○Tetsuya Nakanishi (Nihon University CIT)
 
粒子線がん治療用シンクロトロンからのビーム取出し法に関して、チューンの高調波を複数含んだマルチバンドスペクトルを信号源としたRFKO取出し法の開発を行っている。バンド数を増やすことによりスピル強度の変動が改善することは既にビーム実験で確認した。更なる改善を目的に、信号源を局所的に変更する方式を提案する。高周波信号の発生は、DAコンバータに信号のデジタルデータを書き込み、外部クロックによりデータを出力している。DAコンバータのメモリーは有限なため、適当なビームの回転数分のデータを作成し、繰返し出力する方法を取っているが、スピル構造を詳細に調査した結果、データの繰返しによりスピル構造も繰り返すことが分かった。スピルは局所的に強くなったり弱くなったりするが、このデータとスピルの関連性はデータを部分的に変更することによりスピル強度の変動をより低減できることを示唆する。発表ではこの検討結果について報告する。