TUP10  ポスター①  8月29日 14号館1422教室 13:30-15:30
機械学習によるサイクロトロン調整手法の検討
Research of machine learning-based tuning methods for cyclotrons
 
○井村 友紀,福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,齋藤 高嶺,田村 仁志,安田 裕介,原 隆文,荘 浚謙,ZHAO HANG,橘高 正樹,松井 昇大朗,渡辺 薰(阪大RCNP),石山 敦士(早稲田大学)
○Tomoki Imura, Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Takane Saito, Hitoshi Tamura, Yusuke Yasuda, Takafumi Hara, Tsun Him Chong, Zhao Hang, Masaki Kittaka, Shotaro Matsui, Kaoru Watanabe (RCNP, Osaka Univ.), Atsushi Ishiyama (Waseda Univ.)
 
加速器は原子核・素粒子分野の発展を支えており、新たな物理現象の探索実験には必要不可欠である。また、近年ではがん治療やがん検査用ラジオアイソトープの生成といった医療分野への応用、使用済核燃料廃棄物を減容するADS核変換技術など産業分野への加速器の応用が期待されている。加速器が特に応用分野で広く普及するためには、迅速で且つ性能を最大限発揮させる加速器の調整手法の確立が不可欠である。そこで、サイクロトロンに機械学習を適用し、サイクロトロンの運転において、制御技術の高度化と効率化を図る取り組みを行う。この技術を既存のAVFサイクロトロンとリングサイクロトロン、次世代の高温超伝導スケルトンサイクロトロンに適用することで、調整時間の短縮や潜在能力を最大限に引き出すことを実現し、普及機器としての完成度を高めることを目指す。具体的には、既存のビーム輸送システムの制御に機械学習を組み込むためのインターフェースや制御プログラムを開発し、ビーム診断機器の情報を活用して、複数のパラメータを同時に最適化する手法の開発を行う。この最適化の過程で、危険運転の回避方法も探求する。講演ではサイクロトロンのシミュレーションに対して機械学習を適用する手法の検討状況について発表する。