THP39  ポスター③  8月31日 14号館1442教室 13:30-15:30
レーザープラズマ航跡場入射用Cバンド高周波電子銃の開発
Development of C-band RF electron gun for injecting electron beam into laser plasma wakefields
 
○境 武志,田中 俊成(日大量科研),長瀬 敦(日大院理工),益田 伸,増田 剛正,熊谷 教孝,大竹 雄次(高輝度光科学研究センター)
○Takeshi Sakai, Toshinari Tanaka (LEBRA, Nihon Univ.), Atushi Nagase (CST, Nihon Univ.), Shinichi Masuda, Takemasa Masuda, Noritaka Kumagai, Yuji Otake (JASRI)
 
 日本大学とJASRI、早稲田大学との共同でレーザー航跡場加速に基づく超小型電子加速器の実用化のための研究が進められている。我々はバンチャー加速管、導波管を作製し、電子銃部分に関しては過去に日大で設計していたC バンドのクライオ光陰極高周波電子銃の2.6セル高周波電子銃高周波空洞を基に再設計を行い、新しく常温動作用に入力2MW、幅1µs、10pps 仕様の2.6セル高周波電子銃を製作した。大電力高周波試験、高周波測定は、SACLAの大電力高周波テストベンチを借用し行った。RFコンディショニング時に共振周波数が予定よりも高くずれている事が判明したが、テストベンチでの冷却水の温度を変化させ温度依存性を確認し、温度で共振周波数をほぼ合わせ空洞自体は問題無いことが確認できた。この電子銃では、電子銃カソード部分の単板は取り外せ、交換可能な構造を採用しているため、製作直後の周波数調整後に単板を外し、ガスケットとRFシールを新品に交換し、規定トルクで締め付けた状態で納品していたため、このことが周波数のずれの原因であったことがわかった。電子銃部分は1ヶ月のRFコンディショニングを実施して、入力2MW、幅2µs、10ppsまで達成し要求値を満たすことができた。本発表では、高周波電子銃部分に関する各試験結果に関して報告する。