THP30  ポスター③  8月31日 14号館1441教室 13:30-15:30
無酸素Pd/Ti非蒸発型ゲッター(NEG)を蒸着した溝加工付きICFフランジの排気性能評価と生産安定性評価
Evaluation exhaust performance and production stability of ICF flange with groove machining by deposited with oxygen-free Pd/Ti non-evaporative getter (NEG)
 
○狩野 悠,濱中 健一,矢部 学,加藤 良浩(入江工研(株)),菊地 貴司(KEK物構研),間瀬 一彦(KEK物構研 総研大)
○Yu Kano, Kenichi Hamanaka, Manabu Yabe, Yoshihiro Kato (IKC), Takashi Kikuchi (KEK/PF), Kazuhiko Mase (KEK/PF SOKENDAI)
 
加速器では、完全オイルフリー、無騒音、無振動、省スペース、省エネルギー、低コストでありながら、10-7 Pa以下の超高真空下において高い排気速度を持つ真空ポンプが求められている。KEKの間瀬らはこうした要求に応えるために新しい非蒸発型ゲッター(NEG)である無酸素Pd/Tiを開発した[1]。無酸素Pd/Tiは133℃、12時間のベーキング後に室温に戻すとH2とCOを排気し、真空排気とベーキング、大気導入のサイクルを繰り返しても排気速度が低下しない[2]。最近の研究では、125℃、6時間のベーキングでも活性化することが報告されている[3]。本研究では、無酸素Pd/Ti非蒸発型ゲッター(NEG)技術の製品化にむけ、24本の溝を切削加工したICF203ブランクフランジに無酸素Pd/Ti薄膜を蒸着し、オリフィス法での排気速度測定を複数回実施した。また蒸着を複数回行い生産安定性の確認を行ったので併せて報告する。 [1] T. Miyazawa et al., J. Vac. Sci. Technol. A 36, 051601 (2018). [2] T. Kikuchi et al., AIP Conf. Proc. 2054, 060046 (2019). [3] Y. Sato et al., Vacuum 212, 112004 (2023)