THOB6  加速器技術(粒子源)/加速器技術(高周波源・LLRF)  8月31日 13号館1326教室 10:50-11:10
KEK-PFリング用ローレベルRF系更新の進捗
Progress report on the update of the low-level RF system at KEK-PF ring
 
○内藤 大地,山本 尚人,高橋 毅,本村 新,坂中 章悟(高エ研)
○Daichi Naito, Naoto Yamamoto, Tsuyoshi Takahashi, Arata Motomura, Shogo Sakanaka (KEK)
 
KEK PF 2.5 GeVリングでは、2023年度中にローレベルRF(LLRF)系を更新する予定である。新しいLLRF系はμTCA.4規格に基づくeRTM、AMC、μRTM等のデジタル制御ボード群で構成される。このシステムでは、RF信号の取得にSPring-8で実績のあるダイレクトサンプリング法[1]を採用した。次世代の光源では、バンチギャップが高調波空洞と主空洞内に誘起する過渡的電圧変動が問題となる可能性がある。これらの過渡的電圧変動を補償するためには、リング周回周波数と同期してRF信号を取得するのが好都合である。このため、ダイレクトサンプリング周波数はRF周波数の8/13倍に設定した。また、フィードフォワード制御によりリング周回周波数と同期して空洞RF電圧を変調する機能も組み込んだ。この新LLRFシステムは既に納品され、6月中旬までテストベンチでの性能評価を行った後に、7月から10月にかけて大電力RF系に接続して各種の調整を行う予定である。本発表では新LLRFシステム開発の進捗状況を報告する。 [1]T. Ohshima et al., Proc of PASJ2018.