THOB12  加速器技術(高周波源・LLRF)/加速器技術(電磁石と電源)  8月31日 13号館1326教室 16:20-16:40
Kicker電磁石によるLER入射バンプ軌道の蹴り残し
Residue orbit for LER injection bump caused by magnetic field difference between kickers
 
○小玉 恒太,三増 俊広(高エネ研)
○Kota Kodama, Toshihiro Mimashi (KEK)
 
電子・陽電子非対称衝突型円形加速器であるSuperKEKBは7 GeVの電子リング(HER)と4 GeVの陽電子リング(LER)から構成される.SuperKEKBではKicker電磁石3台を1組として両リングにそれぞれ2組が存在し,入射のために閉じた,つまり水平位相が180度の入射バンプ軌道を形成するように設計されている.しかしSuperKEKB運転時のBunch Oscillation Recorderによる軌道測定から,LERでは入射軌道の蹴り残しがあることがわかっている.LER Kicker電磁石では2組間で異なる形状のセラミックダクトが使われており,その形状差によってセラミックダクト内部の磁場波形が異なることが原因であると考えている. 本発表ではセラミックダクト内部の磁場波形を計算した結果から,LER入射時におけるバンプ軌道の蹴り残しの原因について議論をする.また実際に測定されたセラミックダクト中の磁場波形も報告する.