THOA13  加速器応用・産業利用  8月31日 13号館1325教室 16:50-17:10
超伝導RF電子銃を用いた超高速電子顕微鏡の概念設計
Design of ultrafast electron microscopy with superconducting RF gun
 
○楊 金峰(阪大産研),許斐 太郎(Michigan State University/FRIB),井藤 隼人,山田 智宏,梅森 健成,阪井 寛志(高エネルギー加速器研究機構)
○Jinfeng Yang (Sanken, Osaka U.), Taro Konomi (Michigan State University/FRIB), Hayato Ito, Tomohiro Yamada, Kensei Umemori, Hiroshi Sakai (KEK)
 
超高速の構造ダイナミクスの観察は、機能の解明や新物質の創製に非常に重要である。我々は、高周波(RF)加速器技術を利用して相対論的フェムト秒電子線パルスを発生し、超高速電子顕微鏡装置の研究開発を推進している。今までは、常伝導SバンドRF電子銃を用いた超高速電子顕微鏡を世界に先駆けて製作し、実証実験では実現の可能性を示した。しかし、常伝導RF電子銃では大電力のRFパルスを利用するため、ビームの低繰返しとパルスごとのエネルギー安定性の制限を生じる。本研究では、これらの制限を突破したLバンドNb3Sn超伝導RF電子銃を考案し、これを用いた超高速電子顕微鏡の開発を目指している。本年会では、Nb3Sn超伝導RF電子銃の設計、ビームシミュレーションの結果およびこれを用いた超高速電子顕微鏡の概念設計について報告する。