THOA1  加速器技術(ビーム診断・ビーム制御)  8月31日 13号館1325教室 9:00-9:20
電気光学サンプリングによる電子ビーム周りの電場のシングルショット計測
Single-shot measurement of electric field around electron beam by electro-optic sampling
 
○菅 晃一(量研),太田 雅人(核融合研),王 有為,Agulto Verdad C.,Mag-usara Valynn Katrine,有川 安信(阪大レーザー研),松井 龍之介(三重大電気電子工),坂和 洋一,中嶋 誠(阪大レーザー研)
○Koichi Kan (QST), Masato Ota (NIFS), Youwei Wang, Verdad C. Agulto, Valynn Katrine Mag-usara, Yasunobu Arikawa (ILE, Osaka Univ.), Tatsunosuke Matsui (Department of Electrical and Electronic Engineering, Mie University), Youichi Sakawa, Makoto Nakajima (ILE, Osaka Univ.)
 
阪大産研では、レーザーフォトカソードRF電子銃ライナックを利用し、高時間分解パルスラジオリシスによる反応解析および電子ビーム発生・計測の研究を行っている。このようなピコ秒・フェムト秒における電子の時間プロファイルの計測手法は、電子ビームを利用した時間分解計測のみならず、慣性核融合分野においても超高速プラズマダイナミクスの温度・密度情報を理解する観点から、必要となっている。 本発表では、電気光学サンプリングを用いた35 MeVの電子ビームのシングルショット時空間分布計測について報告する。エシェロンミラーもしくは回折格子によりフェムト秒レーザーの時空間分布を調整し、電子ビームが電気光学結晶へ作用したポッケルス効果(レーザーの偏光の変化)をCCDカメラで測定することによりシングルショット計測が可能となった。レーザーの時空間分布の制御では、半透鏡を用いた折り返しの光学系により光パルスへ位置に応じた光学遅延を与えた。このような光パルスと位相オフセット法(phase-offset method、下流の1/4波長板の位相オフセットの調整)を組み合わせることにより、サブピコ秒の時間分解かつサブミリメートルの空間分解能力を有するシングルショット電場分布計測を実施した。本報告では、このようなビーム診断で二次元に時間と空間軸を展開して計測した相対論的な現象(ローレンツ収縮)、および、計測・光学系について報告する。