FRP57  ポスター④  9月1日 14号館1444教室 10:10-12:10
コストダウンを目的としたSTFタイプ入力結合器の開発と性能評価
Development and evaluation of STF-type power coupler for cost reduction
 
○山本 康史,道園 真一郎,松本 利広(高エネルギー加速器研究機構・加速器研究施設)
○Yasuchika Yamamoto, Shinichiro Michizono, Toshihiro Matsumoto (KEK)
 
KEK内超伝導高周波試験施設(STF棟)では、2017年度より国際リニアコライダー(ILC)計画のためにコストダウンを目的とした研究・開発が行われてきた。入力結合器については、アルミナセラミックに対して行う窒化チタンコーティング(TiN coating)と、ステンレスの母材に対して行う銅鍍金について、コストダウンの取り組みが行われてきた。さらに、アルミナセラミック本体についても、海外で用いられてきた安価なセラミックを導入した。これらの新要素を取り入れて、低温側に用いる入力結合器を試作し、テストスタンドにて大電力試験を行った。最終的に、900µsec/5Hzで1MW、1.65msec/5Hzで935kWに到達した。この試験中に、高周波窓で異常な発熱などは観測されなかった。大電力試験後に、液体窒素温度での熱サイクル試験を10回行ったが、リークは無かった。本講演では、コストダウンを行ったSTFタイプ入力結合器の一連の試験結果について報告する。