FRP46  ポスター④  9月1日 14号館1443教室 10:10-12:10
Cs-137を代替する模擬γ線場に向けた加速器駆動X線源の開発
Development of an accelerator-driven X-ray source for replacement of the 137Cs γ-ray reference field.
 
○佐藤 大輔,石井 隼也,田中 真人(産総研)
○Daisuke Satoh, Jyunya Ishii, Masahito Tanaka (AIST)
 
放射性同位元素(RI)はその固有の半減期で強度が減衰する為、短寿命RIを用いた照射装置の強度を維持するには定期的にRIを購入し、入れ替える必要がある。しかし、近年の地政学的リスクにより、RIの世界的な供給不足、価格の高騰、安全管理コストの増大が深刻な問題となっている。これらの問題を解決する方法として、産総研では、RIによるγ線照射場を加速器駆動X線源で代替する、模擬γ線場の開発を世界に先駆けて取り組んでいる。本研究では、電子ビームを約975 keVまで加速することができる小型C-band電子線形加速器システムを開発し、透過型タングステンターゲットより発生する制動X線を用いてCs-137から放出される662 keVのγ線を代替する模擬γ線場の開発に取り組んできた。本発表では、RI代替を目指した加速器駆動X線源と模擬γ線場の開発の現状について報告する。