FRP40  ポスター④  9月1日 14号館1442教室 10:10-12:10
SuperKEKB QCSクライオスタット位置の変動
SuperKEKB QCS cryostat position variation
 
○増澤 美佳,植木 竜一,大澤 康伸,川本 宗,中村 衆,古澤 将司,山岡 広(KEK)
○Mika Masuzawa, Ryuich Ueki, Yasunobu Ohsawa, Takashi Kawamoto, Shu Nakamura, Masashi Furusawa, Hiroshi Yamaoka (KEK)
 
SuperKEKBでは衝突点でビームを垂直方向に絞り込むために必要な強力な磁場を作り出す超伝導電磁石システム(QCS)を内蔵したクライオスタットがBelle II測定器の前方、後方からそれぞれ片持ち構造で挿入されている。クライオスタットは移動架台に取り付けられていて移動架台はビームライン床にしっかりと固定されているが、片持ちなので衝突点寄りの部分はフリーの状態になっている。 クライオスタット据え付け後の動きをモニタするためにKEKBの時と同様の静電容量型のギャップセンサーを取り付けてBelle II内側の検出器とクライオスタットの距離をビーム運転中でも常時モニターするようにしている。また、衝突点近傍にはHLSが置かれており床の高さについても常時モニタしている。SuperKEKBは2022年3月から6月まで物理実験を行ない、その後約一年半に及ぶ長期シャットダウン期間に入っている。 HLSから得られた床変動データ、ギャップセンサーで見えるQC Sクライオスタットの動き、QCS垂直ステアリングの強さの変動、そしてBelle IIデータから求められた衝突点の垂直方向のVertex位置に強い相関があることがわかった。またこれらは外気温とも相関している。本発表ではこれらの相関について報告する。