FRP22  ポスター④  9月1日 14号館1432教室 10:10-12:10
静電セプタム上流の散乱体による周辺機器の放射化量評価
Estimation of the activation of the equipment around the diffusers installed upstream of the electrostatic septum
 
○武藤 亮太郎,木村 琢郎,村杉 茂,沼井 一憲,岡村 勝也,冨澤 正人,柳岡 栄一,白壁 義久(高エ研),松村 秋彦(NAT)
○Ryotaro Muto, Takuro Kimura, Shigeru Murasugi, Kazunori Numai, Katsuya Okamura, Masahito Tomizawa, Eiichi Yanaoka, Yoshihisa Shirakabe (KEK), Akihiko Matsumura (NAT)
 
J-PARCメインリングでは30GeVに加速した陽子ビームを3次共鳴を利用した遅い取り出しによってハドロン実験施設に供給している。 これまでにビーム取り出し効率99.5%、ビームパワー64kWでのビーム供給を達成しているが、さらなるビームパワー増強のために、取り出し過程におけるビームロスを低減する必要がある。 ビームロスは主に、遅い取り出し機器の最上流部に位置する静電セプタムのセプタムリボンによって発生しており、このロスを低減するために、静電セプタムの上流に散乱体を設置し、セプタムリボンに当たる陽子ビームを小角度散乱させることで、セプタムリボンにおけるビームロスを低減することを計画している。 2021年に行われた低強度ビームにおけるビーム試験によって、 ビームロスが約60%低減できることを確認したが、 ビームロスが生じる位置が変化することによる 周辺機器の放射化の変化が懸念されている。 そこで、FLUKAを用いたシミュレーションにより、 散乱体を設置することによる周辺機器の放射化の変化を評価し、 それを低減する方法を検討した。本発表ではその結果について報告する。