FRP15  ポスター④  9月1日 14号館1431教室 10:10-12:10
KEK-PF高速パルスキッカーのためのSiC-MOSFETパルス電源試作機の加速器リング近傍における長期試験
Long-term test of a prototype pulsed power supply using SiC-MOSFETs for a fast kicker system in KEK-PF
 
○篠原 智史,満田 史織,内藤 大地(KEK),奥田 貴史,中村 孝(ネクスファイテクノロジー)
○Satoshi Shinohara, Chikaori Mitsuda, Daichi Naito (KEK), Takafumi Okuda, Takashi Nakamura (NexFi Technology Inc.)
 
放射光源加速器KEK-PFでは孤立電子バンチを数周回ごとに制御して特定の孤立バンチ放射光を提供する運転を計画しており、そのためには高速キッカーとそれを駆動するパルス電源が必要である。運転の実現には、500 A 100 ns幅の大電流短パルスを1 MHzで駆動可能な電源の開発が必要であり、要求の高いパルス電源の開発が鍵となっている。そこで我々は高繰り返しで短パルス出力可能なSiC-MOSFETに注目し、パルス電源の開発を行っている。昨年度までにSiC-MOSFET16直列1並列接続のスイッチングモジュールを組み込んだパルス電源の試作を行っており、実験室環境にて要求安定度を満たす出力が可能なことを確かめた [1]。しかし開発するパルス電源は低インピーダンス化のため加速器リング近傍に設置する必要があり、設置場所における放射線やビームノイズ環境は実験室環境と大きく異なる。放射線やビームノイズは機器の劣化や誤点弧を引き起こす要因となるため、加速器リング内に試作パルス電源を設置し模擬負荷を接続して約2ヶ月間の動作試験を行い影響を調査した。本講演では加速器リング内での試験の状況と出力の長期安定性の評価結果について報告する。[1] S. Shinohara et al., Proc of PASJ2022.