FRP10  ポスター④  9月1日 14号館1422教室 10:10-12:10
EtherCATデバイスへのEPICS実装手法の検討
Study on EPICS implementation method for EtherCAT devices
 
○内山 暁仁,込山 美咲(理研仁科センター)
○Akito Uchiyama, Misaki Komiyama (RIKEN Nishina Center)
 
遠隔制御をするための測定器やコントローラの通信において、TCP/IPは便利で広く利用されている。EPICSを用いて構築されたRIBF制御系においてもTCP/IPベースのデバイスは多く利用されている。これらは汎用的な商用デバイスだけでなく、独自仕様のデバイスもあるが、独自デバイスの設計、開発、メンテナンスのコストは大きい。RIBF制御系ではTCP/IPベースのデバイスとEPICS IOCとのやりとりはAsynDriver等を介した非同期なソケット通信で実現される。一方でRIBF制御系において、デバイスやネットワークスイッチの予期せぬ電源断等でソケット通信が切れた後、しばしばEPICS IOCとデバイス間で再接続がなされないケースがある。デバイス開発時に独自設計を避け、汎用性かつ信頼性の高いプロトコルを選定することでこれら問題が解決する可能性がある。具体的には物理層にEthernetを用いたフィールドネットワークである、EtherCATやEtherNet/IPの導入を検討しており、今回EtherCATを用いたプロトタイプシステムを開発した。このシステムの概要は、インターフェース社製の産業用小型PCがEtherCATマスタとなり、EtherCATスレーブと通信している。この産業用小型PC上で走るEPICS IOCは、Pythonプログラムで開発されたデバイスサポートを通じてEtherCATマスタとデータのやり取りを行う。本会議でプロトタイプシステムの詳細と評価を報告する。