WEP048  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
SuperKEKBにおける超伝導空洞用新LLRF制御システムの開発
Development of new LLRF control system for superconducting cavity in SuperKEKB
 
○小林 鉄也,赤井 和憲,岡田 貴文,小笠原 舜斗,可部 農志,中西 功太,西脇 みちる(高エネ研),岩城 孝志,林 和孝,張替 豊旗,山浦 正義,漁師 雅次(三菱電機特機システム)
○Tetsuya Kobayashi, Kazunori Akai, Takafumi Okada, Shunto Ogasawara, Atsushi Kabe, Kota Nakanishi, Michiru Nishiwaki (KEK), Takashi Iwaki, Kazutaka Hayashi, Toyoki Harigae, Masayoshi Yamaura, Masatsugu Ryoshi (MELOS)
 
SuperKEKBは電子・陽電子衝突型リング加速器で、前人未踏(KEKBの40倍)のルミノシティを目指し運転・調整が続けられている。目標まで更なる増強が必要な状況ではあるが、毎年ルミノシティの世界記録を更新している。 RFシステムは、常伝導、超伝導の2種類の加速空洞が用いられ、全体で約30式のRFステーション(クライストロン)で構成される。これらの装置は多くがKEKBから再利用されているが、一部の常伝導空洞用ステーション(全体の約1/3)では、FPGAを用いたデジタル低電力高周波(LLRF)制御システムに更新されている。残りのステーションもデジタル化を進めるため、新たに超伝導空洞用デジタルLLRF制御システムの開発を行った。 本システムは、現在の常伝導空洞用システムをベースに多くの新機能(ピエゾチューナー制御、ブレイクダウン/クエンチ検出、直接RFフィードバック制御、パルス・エージング機能など)がFPGAに追加されている。特にブレイクダウン検出は3種類の検出方法がFPGAに組み込まれた。 これらの機能を含め、新たに開発された超伝導空洞用LLRF制御システムの詳細を紹介する。また、空洞シミュレータを用いた特性評価、および実際の超伝導(予備)空洞を用いた大電力試験の結果を報告する。空洞シミューレータは、ピエゾチューナーやビーム負荷(バンチ・ギャップ込み)を模擬することが可能で、これについても紹介する。