WEP034  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
1/4波長型超伝導空洞の内面電解研磨の実施報告(2)
Reports of electro-polishing implementation for quarter-wave resonators (2)
 
○仁井 啓介,井田 義明,上田 英貴,山口 隆宣(マルイ鍍金工業株式会社),株本 裕史,神谷 潤一郎,近藤 恭弘,田村 潤,原田 寛之,松井 泰,松田 誠(JAEA)
○Keisuke Nii, Yoshiaki Ida, Hideki Ueda, Takanori Yamaguchi (Marui Galvanizing Co., Ltd), Hiroshi Kabumoto, Junichiro Kamiya, Yasuhiro Kondo, Jun Tamura, Hiroyuki Harada, Yutaka Matsui, Makoto Matsuda (JAEA)
 
マルイ鍍金工業では、日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同で東海タンデム加速器後段の超伝導ブースター用1/4波長型超伝導空洞(QWR)について再表面処理の検討を行っている。この空洞はニオブ-銅のクラッド板で製作されており、底部に大きな開口があるため、再度の電解研磨処理等が可能な構造になっている。再表面処理では、内面ニオブに電解研磨(EP)を施工して表面粗さを小さくし、高い加速電界(5MV/m以上)を発生できるようにすることを目標としている。2020年度には、マルイ鍍金工業がニオブ9セル空洞EPの経験で得た各種パラメータとJAEA所有の電極、治具等を組み合わせて、予備の空洞に対してEPを施工した。しかし、EP後のニオブ表面は光沢が増すものの表面粗さが良好な状態とはならず、加速電界もEP前よりは改善したが、目標値には達していなかった。2021年度には空洞のニオブ表面粗さと加速電界の改善を目指して、EPのパラメータ(電極面積、電圧、流量と揺動)を変えての実験を行い、設備、条件、表面粗さ等の評価を行った。また、今回はこれまでに観察してこなかった中心導体のドリフトチューブ部内面などについても広く観察を行ったので、そちらの結果も併せて報告する。