WEP024  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
PF-ARにおける5 GeVトップアップ運転実現の検討 (2)
Realization of top-up operation of PF-AR with 5 GeV (2)
 
○東 直,満田 史織,長橋 進也,原田 健太郎,野上 隆史,内山 隆司,中村 典雄,本田 融,佐藤 政則,岡安 雄一,榎本 嘉範(高エネ研)
○Nao Higashi, Chikaori Mitsuda, Shinya Nagahashi, Kentaro Harada, Takashi Nogami, Takashi Uchiyama, Norio Nakamura, Tohru Honda, Masanori Satoh, Yuichi Okayasu, Yoshinori Enomoto (KEK)
 
高エネルギー加速器研究機構 (KEK)にはPhoton Factory (PF)とPhoton Factory Advanced Ring (PF-AR)の2つの放射光加速器があり, 周回エネルギーはそれぞれ2.5 GeVと6.5 GeVとなっている. 2017年にLinacからPF-ARへ直接電子を供給する輸送路 (BT: beam transport line)の建設が行われ, 以後PFとPF-ARの同時top-up運転が行われている. また, 2019年から運転経費減少の中で運転時間を確保するため, PF-ARの周回エネルギーを6.5 GeVから5 GeVへ下げた運転が始まっている. しかしPFとPF-ARのBTには互いに交差する点があり, そこにはどちらの電子ビームにも作用する共通DC偏向電磁石が存在するため, PF-ARのエネルギーを5 GeVに下げた場合, 両方の設計軌道を同時に成立させることは不可能となる. 2020年度の年会では, この問題を解決するための案をいくつか提示した. これをもとに昨年度 (2021年度), 提案の1つが予算化され, 今年度 (2022年度)の夏にphase1の改造工事が実施される. 本発表では今夏実現されるphase1の詳細と, 近い将来に適用可能性のあるphase2案について説明する.