WEP023  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
FELOのマスター方程式
Master equations on FELOs
 
○尾崎 俊幸(高エネ研 加速器)
○Toshiyuki Ozaki (KEK)
 
通常の量子レーザーでは、マスター方程式によって、その特性が議論されている。FELOでも、基本式、つまり、3元連立1次微分方程式から、文献(1)のようにマスター方程式が導かれる。この方程式を解くにあたり、彼らは、ゲインが最大になる動作点では、その一次微分がゼロであるから、その項を無視して議論している。しかしながら、本来、ゲイン関数は複素数であり、虚部が残る。本論文では、マスター方程式に対するグリーン関数を導出し、一般化された条件での解の特徴を数値計算で調べた。 さらに、XFELOでは、ミラーとして結晶を用いるので、文献(2)のように、バンドパス特性を持つ項をマスター方程式に加えることになる。この式は、調和振動子を持つ時間依存シュレディンガー方程式と同型であり、レーザー理論で良く知られた方法で解析解を求めることができる。この解を数値計算で議論する。 文献 (1) G. Shvets and J.S. Wurtele, “Frequency shifting in free-electron lasers”, Phys. Plasmas 1(1), January 1994, pp.157-166. (2) R. R. Lindberg and K. -J. Kim, “Mode growth competition in the x-ray free electron laser oscillator start-up from noise”, Proceedings of FEL08, Korea, pp. 32-35.