WEP020  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
J-PARC Main Ring の入射ビームのための OTRと蛍光を用いたワイドダイナミックレンジプロファイルモニターの開発 (3)
Development of a wide dynamic-range beam profile monitor using OTR and fluorescence for injected beams in J-PARC Main Ring (3)
 
○佐々木 知依,橋本 義徳,佐藤 洋一,外山 毅,三橋 利行,手島 昌己,照井 真司,中村 剛,魚田 雅彦(KEK),酒井 浩志(三菱電機システムサービス)
○Tomoi Sasaki, Yoshinori Hashimoto, Yoiti Sato, Takeshi Toyama, Toshiyuki Mitsuhashi, Masaki Tejima, Shinji Terui, Takeshi Nakamura, Masahiko Uota (KEK), Hiroshi Sakai (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.)
 
J-PARCメインリング (MR) の入射ビーム輸送ライン(3-50BT)で、OTRおよび蛍光スクリーンを使用した、6桁程度の広いダイナミックレンジを持つ2次元ビームプロファイルモニターが運用されている。さらに同様の1台をMR用として導入できれば、3-50BT用のモニターと併せて使用することにより、大強度陽子ビームの入射時のコアとハローを異なる位相で診断することができる。特にビームコリメータによるビームカット効果の測定と、入射後の周回ビーム20ターン程度のビームハローを含む2次元ビームプロファイル測定がビームダイナミクスからの要求である。 現在テストベンチでの特性試験が行われており、特に真空内光学系での高周波共振に起因する縦方向カップリングインピーダンスが、ビーム安定性への影響から問題になっている。測定結果では、1 GHz までの領域でZ/n の値で最大3.7 Ω(150MHz)をはじめ1 Ωクラスのピークが複数あった。その対策としてSiC またはフェライトを用いてこれら高周波の吸収を検討している。シミュレーションでは、0.8Ω程度以下までインピーダンスを低減できる結果を得ており、SiC テストブロックによるインピーダンス低減の試験を行っている。本報告ではそれらの現状を紹介する。 *本研究は、科研費 JP16H06288により行われている。