WEP019  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
機械学習によるベータトロン振動波形のリアルタイム解析
Real-time analysis of betatron oscillation waveforms using machine learning at the NewSUBARU storage ring
 
○藤井 将,渡部 圭祐,橋本 智(兵庫県大 高度研)
○Hitoshi Fujii, Keisuke Watanabe, Satoshi Hashimoto (LASTI, Univ. pf Hyogo)
 
ニュースバル放射光施設では、ベータトロンチューンの蓄積電流や挿入光源ギャップ値への依存性、蓄積エネルギー加減速時の変動などに対応するため、ベータトロン振動波形を常に監視し、チューン値のリアルタイム補正を行うことで電子ビームの安定性を高めている。チューン値のリアルタイム補正を行うためにはノイズを含む波形から高速かつ正確にチューン値を評価する必要がある。これまでに開発した補正システムでは、多数の閾値・条件を組み合わせた複雑なアルゴリズムを使用してきた。しかし、このプログラムでは多様な運転モードには対応出来ず、また条件分岐が多くなり、保守や更新が困難であった。そこで我々は様々な機械学習手法、例えば、局所外れ値因子法や、ロジスティック回帰、ディープラーニング等を用いたチューン波形解析手法の適用を検討してきた。これまでにチューン波形を高精度かつリアルタイムに解析できるPythonコードを開発し、模擬的に正常動作することを確認した。今後はチューン補正システムへの実装を進めて、実際のビーム運転で動作を検証する予定である。本発表では、それぞれの機械学習手法の具体的な適用結果について紹介する。