WEP014  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
バルクMgB2を用いた超伝導アンジュレータ試験機の開発
Development of prototype bulk SC undulaor using bulk MgB2
 
○紀井 俊輝(京大),富田 優,赤坂 友幸(鉄道総研)
○Toshiteru Kii (Kyoto Univ.), Masaru Tomita, Tomoyuki Akasaka (RTRI)
 
京都大学では、複数のバルク超伝導体を周期的に配置し、超伝導転移後に磁場変化を与え超伝導体内部に遮蔽電流を誘導することで、ビーム軌道上に周期交替磁場を生成するバルク超伝導体アンジュレータの開発を進めている。 これまで磁場強度を優先し、実用臨界電流密度の高い希土類銅酸化物超伝導体(REBCO)を用いてきたが、REBCOには超伝導体の製法上、結晶成長過程で比較的大きな個体間の特性のばらつきが生じてしまうという欠点がある。そこで、超伝導弱結合をもたず結晶成長が不要な二ホウ化マグネシウム(MgB2)に着目し調査・検討を進めた。 今回、アンジュレータ試験機でバルクMgB2超伝導体10片を用い周期10mm,磁極間隔4mmで5周期のアレイを構築し周期磁場生成を行った。REBCOと比較して磁場強度は弱いもののピーク磁場強度のばらつきが小さくなる傾向が観察された。発表では、アンジュレータ試験機の詳細およびREBCOとMgB2を用いた場合のピーク磁場強度の比較について報告を行う。