WEP013  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
レーザープラズマ加速場入射用極短パルス電子線型加速器制御システムの設計
Control system design of linac to inject ultrashort-pulsed electron beams into a laser plasma acceleration field
 
○増田 剛正,益田 伸一,熊谷 教孝,大竹 雄次(JASRI)
○Takemasa Masuda, Shinichi Masuda, Noritaka Kumagai, Yuji Otake (JASRI)
 
我々は、横方向ビームサイズが50μm (rms)程度でバンチ長が10fs(rms)以下の極短パルス電子ビームを生成し、後段のレーザープラズマ加速場に入射するための線型加速器の開発を進めている。レーザープラズマ加速はフェムト秒領域の極限現象であり、未だその詳細な物理は確立していない。本加速器開発の主な目的は、生成した電子ビームを用いてレーザープラズマ加速場の位相空間をスキャンすることにより、その特性を明らかにすることである。ビームエネルギーや位置、RF位相などの関連する多大なデータから真の物理を見出すためには、それらの解析に機械学習を応用することが最良の方法であると考える。そのため線型加速器の制御システムは、最大30ppsでの加速器の運転に同期して関心のある全てのデータを収集し、収集したデータを用いてその場で機械学習による解析を行えることが求められる。豊富な数学ライブラリおよび機械学習ライブラリが揃っていること、スクリプト言語による迅速な開発が可能であることから、ソフトウェア開発はPythonを用いて進める。そして上記の要求を満たすための最適解として、制御フレームワークとしてはEPICSを、ハードウェアプラットフォームとしてはEtherCATを採用する。本発表では、開発中の線型加速器の制御システムの詳細な設計について報告する。