WEP006  ポスター②  10月19日 会議室P 13:00-15:00
東北大CYRICにおける大強度負イオン加速に向けたサイクロトロン加速器入射系のビーム軌道計算
Simulation of the beam trajectory in the cyclotron accelerator incident system at CYRIC for high power negative ions acceleration
 
○服部 幸平,伊藤 正俊,足立 智,米倉 章平,篠塚 勉,今間 可奈子,林 拓夢,細谷 弦生,山崎 峻平(東北大CYRIC),松田 洋平,山﨑 敦博(甲南大),福田 光宏,神田 浩樹,依田 哲彦(阪大RCNP),中尾 政夫(群大重医セ),倉島 俊,宮脇 信正(量研高崎研),涌井 崇志(量研量医研)
○Kohei Hattori, Masatoshi Itoh, Satoshi Adachi, Shohei Yonekura, Tsutomu Shinozuka, Kanako Komma, Hiromu Hayashi, Genki Hosoya, Shumpei Yamazaki (CYRIC, Tohoku Univ.), Yohei Matsuda, Nobuhiro Yamasaki (Konan Univ.), Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tetsuhiko Yorita (RCNP, Osaka Univ.), Masao Nakao (GHMC), Satoshi Kurashima, Nobumasa Miyawaki (QST-Takasaki), Takashi Wakui (QST-NIRS)
 
加速器で加速したビームを用いて生成する大強度の中性子ビームは、原子核物理実験や医療用 RI 製造、核廃棄物の核変換といったあらゆる分野の研究、応用利用に用いることができる。このため、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(CYRIC)では、C(d,n) 反応を用いた大強度中性子ビーム生成に向けて、大強度の負重水素イオンを供給することができる負イオン源を導入し、エネルギー 25MeV, 電流値 100uA という目標に向けて、現状のマルチイオン源による多種多様なイオンの加速を維持しつつ、大強度の負重水素イオンを効率よく加速するための研究を行っている。大強度負重水素イオン加速におけるビーム損失の大きな原因である空間電荷効果は、エネルギーが低くビーム電流が大きい、低エネルギービーム輸送時に強くはたらくため、まずは負イオン源からサイクロトロン加速器までのビームの振る舞いを理解し、入射効率の改善を進める必要がある。本研究では、空間電荷効果を考慮した軌道計算が可能である OPAL を用いて、CYRIC の入射系に おける軌道計算を行い、実際の CYRIC での入射テストと比較し、今後の課題と CYRIC の入射系の改善策を検討した。本講演では、これらの結果について報告する。