WEOA05  電子加速器  10月19日 会議室A 10:20-10:40
ILC電子ドライブ陽電子源の設計
A desing study of ILC electron driven positron source
 
○栗木 雅夫,田地野 浩希,金野 舜,リプタック ザカリー,高橋 徹(広島大院先進理工),横谷 馨,浦川 順治,大森 恒彦(高エネ研)
○Masao Kuriki, Hiroki Tajino, Shun Konno, Zachary Liptak, Tohru Takahashi (Hiroshima U. ADSE), Kaoru Yokoya, Junji Urakawa, Tsunehiko Omori (KEK)
 
現在の素粒子物理学における最大の課題は、素粒子の標準理論を超える物理の探索であり、ヒッグス粒子の詳細研究はその突破口となると目されている。ヒッグスの詳細研究、ヒッグスの自己結合、超対称性粒子やダークマターをはじめとする新粒子探索など、これからの素粒子物理の展開にはリニアコライダーが不可欠である。リニアコライダーでは、時間あたり大量の電子・陽電子の生成が必要であるが、特に陽電子は標的破壊の問題があり、効率的な生成が必要である。現在、日本への建設が検討されているILC国際リニアコライダーでは、従来型の電子ドライブ方式を検討し、その設計研究が進められている。主線形加速器は超伝導加速器を使用するが、標的への負荷軽減の観点から、陽電子生成には常伝導加速器を利用し、マルチバンチ加速を行う。また、キャプチャーライナックに大口径のAPS定在波型加速空洞を採用し、あわせて効率的な陽電子生成をおこなう。講演では、電子ドライブ陽電子源の設計の現状について報告する。