TWP004  ポスター①②  10月18日・19日 会議室P 18日13:30-15:30/19日13:00-15:00
筑波大学タンデム加速器施設の現状報告
Status report of the tandem accelerator complex at the University of Tsukuba
 
○笹 公和,石井 聡,高橋 努,大和 良広,田島 義一,吉田 哲郎,松村 万寿美,森口 哲朗,上殿 明良(筑波大応用加速器)
○Kimikazu Sasa, Satoshi Ishii, Tsutomu Takahashi, Yoshihiro Yamato, Yoshikazu Tajima, Tetsuro Yoshida, Masumi Matsumura, Tetsuaki Moriguchi, Akira Uedono (UTTAC)
 
筑波大学研究基盤総合センター応用加速器部門(UTTAC)では、6MVタンデム加速器と1MVタンデトロン加速器からなる複合タンデム加速器施設の維持管理と運用、および学内外との共同利用研究を推進している。6MVタンデム加速器は、5台の負イオン源と12本のビームラインを有している。2021年度は、学内課題12件、学外の施設共用課題9件が採択されており、133日間のマシンタイムを実施した。加速器稼働時間は1,423時間であり、ビーム加速時間は1147時間であった。6MVタンデム加速器の主な利用分野は、加速器質量分析(AMS)、マイクロビーム分析、宇宙用素子放射線耐性試験、偏極陽子ビームを用いた原子核実験および検出器開発となっている。ラムシフト型偏極イオン源(PIS)からの偏極重陽子ビームの加速では、PIS下流での偏極度は約65%で、ビーム強度は約30 nAだった。加速器質量分析(AMS)の分野では、新たな試みとしてRbスパッタ負イオン源によるCsビームの生成試験を行なった。将来的には長半減期核種のCs-135のAMS開発を目指している。2021年度は、ビーム出力が不安定だったRF荷電変換イオン源(アルファトロス)の整備とタンデトロン実験室の中性子エリアモニタの更新を実施した。本発表では、2021年度の加速器施設の整備および運用状況について報告する。