TUP057  ポスター①  10月18日 会議室P 13:30-15:30
レーザーコンプトン散乱に向けた自発共鳴型光蓄積共振器の開発
Study on a self-resonating optical cavity for laser-compton scattering
 
○福島 千夏良,小柴 裕也,山下 洸輝,鷲尾 方一(早大・理工総研),アリシェフ アレキサンダー,浦川 順治,大森 恒彦,照沼 信浩,福田 将史,本田 洋介,ポポフ コンスタンティン(高エネ研),上杉 祐貴(東北大・多元研),坂上 和之(東大・光量子研),高橋 徹(広大・先進理工),保坂 勇志(量研)
○Chikara Fukushima, Yuya Koshiba, Koki Yamashita, Masakazu Washio (WISE Waseda Univ), Alexander Aryshev, Junji Urakawa, Tsunehiko Omori, Nobuhiro Terunuma, Masafumi Fukuda, Yosuke Honda, Konstantin Popov (KEK), Yuki Uesugi (IMRAM Tohoku Univ), Kazuyuki Sakaue (UT-PSC), Tohru Takahashi (Hiroshima Univ), Yuji Hosaka (QST)
 
レーザーコンプトン散乱(LCS)とは、加速器によって生成される高エネルギー電子ビーム とレーザーの衝突によって準単色のX線やガンマ線を生成する手法である。LCS光源は大型放射光施設と同等の品質の光子を小型(10m×10m程度)な装置で生成することが期待されているものの、実用化に向けては散乱光強度の低さが課題となっている。この課題を解決するために我々は、高繰り返しかつ高ピークパワーの衝突用レーザーを生成するための光蓄積共振器の開発を行ってきた。しかし、加速器環境下では雑音が大きくその下での光蓄積共振器の運用は共振器長制御による共鳴維持が蓄積光パワーを制限する。そこで我々は,光蓄積共振器とレーザー発振器を閉ループでつなぎ一体化させることで自発的に共鳴を維持する自発共鳴型光蓄積共振器を考案し、その開発に取り組んでいる。 本研究では、10MWの光蓄積が目標であるが、繰り返し357MHzの電子ビームとのレーザーコンプトン散乱を見据え、自発共鳴型光蓄積共振器における繰り返し357MHzの安定した光蓄積の実現をマイルストーンとし実験を行ってきた。 本講演では、自発共鳴型光蓄積の現状とその温度依存性に関して報告する。