TUP042  ポスター①  10月18日 会議室P 13:30-15:30
薄膜フォトカソード用金属メッシュ上のグラフェンとhBN膜基板の加熱効果の評価
Evaluation of heat cleaning of graphene and hBN film substrate on a metal mesh for photocathode
 
○後藤 啓太(名大工),郭 磊(名大工、名大SRセンター),山口 尚登(米ロスアラモス国立研),仲武 昌史(あいちSR),高倉 将一(名大SRセンター),山本 将博(高エネ研),高嶋 圭史(名大工、名大SRセンター)
○Keita Goto (Nagoya Univ), Lei Guo (Nagoya Univ, NUSR), Hisato Yamaguchi (LANL), Masashi Nakatake (AichiSR), Shoichi Takakura (NUSR), Masahiro Yamamoto (KEK), Yoshifumi Takashima (Nagoya Univ, NUSR)
 
薄膜フォトカソードは低エミッタンス、高い励起光率などの利点がある。一般的に薄膜フォトカソードは、平坦な基板上にカソード元素を蒸着することにより作製され、カソード性能は基板表面状態に強く依存することが知られている。我々は近年、グラフェンあるいは六方晶窒化ホウ素(hBN)という二次元材料を基板とした場合に、作製された薄膜フォトカソードの量子効率等への影響を調べている。その一環として、金属メッシュ上にグラフェンとhBN膜を架橋し、二次元材料が空間に浮いている状態の場合の研究も進めている。しかし、空間に浮いている二次元材料を基板として用いた場合に、カソード生成後の基板を加熱洗浄せずに大気に暴露すると、薄膜フォトカソード-二次元材料基板が機械破壊されていることが分かった。その原因を調べるために本研究では、カソード成膜前の二次元材料基板を真空環境の中で、薄膜フォトカソードを通常除去する温度まで加熱洗浄し、金属メッシュ上のグラフェンとhBN膜基板の状態の評価を行った。具体的には、300、400、500℃で真空加熱し、その後の基板表面をXPSとXAS用いて分析した。さらに、SEMを用い、500℃加熱後の膜基板の状態を確認した。この一連の結果を報告する。