TUP024  ポスター①  10月18日 会議室P 13:30-15:30
超低速ミュオンのぺニングトラップ用箱型電極の設計検討
Design studies of box-shaped electrodes for a penning trap of ultraslow muons
 
○小久保 拓登,飯沼 裕美,平石 雅俊(茨大理工),下村 浩一郎,永谷 幸則,西村 昇一郎,Amba Dat Pant,岩井 遼斗(KEK 物構研),足立 恭平,仁尾 真紀子(理研),樋口 嵩(阪大RCNP),岡部 博孝(東北大金研)
○Hiroto Kokubo, Hiromi Iinuma, Masatoshi Hiraishi (Graduate school of Sci. and Eng., Ibaraki Univ), Koichiro Shimomura, Yukinori Nagatani, Shoichiro Nishimura, Pant Amba Dat, Ryoto Iwai (KEK IMSS), Taihei Adachi, Makiko Nio (RIKEN), Takashi Higuchi (RCNP,Osaka Univ), Hirotaka Okabe (IMR,Tohoku Univ)
 
 J-PARCミュオンH-Lineにおいて、ミュオンと電子の束縛状態であるミュオニウムの微細構造測定からミュオンの磁気能率を決めるMuSEUM実験が進行している。さらに、超低速のミュオンを一様静磁場・4重極静電ポテンシャルに捕獲し閉じ込めて磁気能率を精密測定するミュオントラップ実験計画が新たに始まった。ミュオンの基礎物理量を異なる方法で精密測定することで、新物理探索の可能性をさらに高めることを目的としている。この新実験において磁気能率を測定するうえでミュオントラップ用の電極開発は重要な課題となっている。  通常、ぺニングトラップを行う4重極静電ポテンシャルは回転対称性を持った電極によって作られるが本実験ではビーム通過率の向上と作製の容易さの点から並進対称性を持った4重極静電ポテンシャルの使用を検討しており、それを生成する直方体の内部表面に形成された分布電極モデルの設計を進めている。高精度測定を行うためにはこの箱内の分布電極の配置が重要で、実際に設計したモデルが作る4重極静電ポテンシャルをOPERA-3Dで算出し、理想的な4重極静電ポテンシャルとの差異を評価し、トラップ中心付近での理想ポテンシャルとの誤差を最小にするような電極配置の検討を行っている。  本発表では上記の内容について報告する。