TUP022  ポスター①  10月18日 会議室P 13:30-15:30
J-PARCハドロン実験施設における残留ガスを用いたビーム強度モニタの信号応答
Signal response of the residual gas ionization current monitor in J-PARC Hadron Experimental Facility
 
○里 嘉典,青木 和也,上利 恵三,秋山 裕信,家入 正治,加藤 洋二,倉崎 るり,澤田 真也,白壁 義久,高橋 仁,田中 万博,豊田 晃久,広瀬 恵理奈,皆川 道文,武藤 史真,森野 雄平,山野井 豊,渡邉 丈晃(KEK素核研)
○Yoshinori Sato, Kazuya Aoki, Keizo Agari, Hironobu Akiyama, Masaharu Ieiri, Yohji Katoh, Ruri Kurasaki, Shinya Sawada, Yoshihisa Shirakabe, Hitoshi Takahashi, Kazuhiro Tanaka, Akihisa Toyoda, Erina Hirose, Michifumi Minakawa, Fumimasa Muto, Yuhei Morino, Yutaka Yamanoi, Hiroaki Watanabe (KEK/IPNS)
 
大強度陽子加速器(J-PARC)ハドロン実験施設では、50GeVシンクロトロン(MR)から遅い取り出し法によって取り出された30GeV陽子ビームが0.1 Pa程度の残留ガス中を通過した際に生じる電離電子を電場と磁場によって垂直方向に平行移動させ、電荷信号として計測することによってビーム強度を測定するビームモニタ(Residual Gas Ionization Current Monitor: RGICM)を運用している。2021年6月の時点での実績として、遅い取り出しビームの強度は65 kW (7.0x10^13 protons/shot, 取り出し時間約2秒)であった。RGICMで測定された陽子ビーム強度の精度は、上流の50GeVシンクロトロン(MR)のDCCTで測定されたビーム強度と比較して、相対的に約10%となっている。また、RGICMは、MRから陽子ビームが短パルスで取り出された場合にビーム取り出し中止信号(ビームアボート)を発生させる機能も担っており、遅い取り出しビームの安定的な運用にとって重要である。本発表では、RGICMの信号処理システム、信号応答、及び今後の計画について報告する。