TUP005  ポスター①  10月18日 会議室P 13:30-15:30
高強度小型サイクロトロンの実現に向けたLEBTの研究
Numerical simulation of low energy beam transportation for a high-power compact cyclotron
 
○山﨑 敦博,松田 洋平(甲南大),伊藤 正俊,足立 智,服部 幸平,米倉 章平,篠塚 勉(東北大CYRIC),福田 光宏,神田 浩樹,依田 哲彦,武田 佳次朗,原 隆文(阪大RCNP),倉島 俊,宮脇 信正(量研高崎研),涌井 崇志(量研量医研),中尾 政夫(群大重医セ)
○Nobuhiro Yamasaki, Yohei Matsuda (Konan Univ.), Masatoshi Itoh (CYRIC,Tohoku Univ.), Satoshi Adachi, Kohei Hattori, Shohei Yonekura, Tsutomu Shinozuka (CYRIC, Tohoku Univ.), Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tetsuhiko Yorita, Keijiro Takeda, Takafumi Hara (RCNP, Osaka Univ.), Satoshi Kurashima, Nobumasa Miyawaki (QST-Takasaki), Takashi Wakui (QST-NIRS), Masao Nakao (GHMC)
 
核医学検査や核医学療法に用いられる医療用RIの国内安定供給に向けて高強度の小型サイクロトロン加速器の実現が望まれている。この高強度化で問題となるのが、空間電荷効果である。空間電荷効果は、低エネルギーのビームに対して強く働くため、低エネルギービーム輸送系(LEBT)の輸送効率に影響してくる。本研究では三次元の電磁場計算ならびに三次元空間電荷効果を考慮したシミュレーションツール OPALを用い、ビーム電流値とビームエネルギーがLEBTの輸送効率に与える影響について検討した。 東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンター(CYRIC)では、昨年度大強度負水素・重水素イオン源が導入された。このイオン源は負水素イオンを10 mAの強度で供給可能である。そこで、10 keV強の負水素イオンの輸送効率のビーム電流依存性を調べ、輸送系の最適化により輸送効率の向上が可能か検討した。 大阪大学核物理研究センター(RCNP)では、加速器のアップグレードに伴い、イオン源の引き出し電圧が50 kVに昇圧される。そこで、輸送効率のビームエネルギー依存性を調べると共に高圧化の実現に向けて検討した。 本講演ではこれらの結果について報告する。