TUOPA02  合同セッション  10月18日 会議室A 10:10-10:40
加速器制御への機械学習の適用
Application of machine learning to the accelerator operation tuning
 
○岩崎 昌子(阪公大理学研究科・阪大RCNP)
○Masako Iwasaki (Osaka Metropolitan Univ. / Osaka Univ. RCNP)
 
近年、情報分野での最先端技術である、機械学習の加速器制御への適用について、様々な研究開発事例が報告されている。機械学習や深層学習は、自動走行や、医療画像の自動診断などで注目されている、AIの基盤技術である。機械学習では、明確なモデルや事象の関連性が特定できなくても学習によって入出力の関係をモデル化できるため、非線形な応答を高速に、高精度で得ることが可能である。 ここで、大型加速器制御では、構成機器点数が多く、複雑な運転システムの制御が必要である。また、温度変化や振動、潮汐力等、周囲の環境が変化するため、最適な制御パラメータを得るために、常時調整を行う必要もある。これらの問題を解決するために、機械学習が有効であると考えられる。最先端の機械学習技術の導入によって、人では到達できないような、高効率、高精度な制御の実現が期待される。 本講演では、種々の機械学習技術についての導入的な説明を行い、その後、様々な加速器への適用状況を紹介する。また、機械学習適用開発の実例として、KEK Linac加速器への適用開発について、現状を含めて紹介する。