TUOB03  ビームダイナミクス・加速器理論/加速器技術(真空)①  10月18日 会議室B 16:40-17:00
有限な厚みをもつ2次元抵抗性壁面インピーダンス --その数学的構造と物理的意味--
Two-dimensional resistive-wall impedance with finite thickness: Its mathematical structures and their physical meanings
 
○菖蒲田 義博(原研/J-PARC)
○Yoshihiro Shobuda (JAEA/J-PARC)
 
相対論的ビームに対してスキンデプスがチャンバーの厚さより大きい場合、有限の厚さを持つ円筒形チャンバーの抵抗壁インピーダンスは周波数に比例して減少する。この現象は一般に、電磁場がチャンバーから漏れていると解釈されている。しかし、従来の抵抗壁インピーダンスの式では、スキンデプスがチャンバーの厚みを超えたときに壁電流がどのように漏れ場に変換されるかを動的に表現できない。そのため、チャンバー上の壁電流とチャンバーからの漏れ場の関係は不明であった。本研究では、それらを基礎的な立場から見直し、有限の厚さを持つ縦方向の抵抗性インピーダンスについて、より適切な描像を提供する。