TUOA02  加速器技術(加速器制御)  10月18日 会議室A 16:20-16:40
アーカイバーアプライアンスのRIBF制御系への展開
Deployment of archiver appliance to RIBF control system
 
○内山 暁仁,木寺 正憲,込山 美咲(理研仁科センター),金子 健太(住重加速器サービス)
○Akito Uchiyama, Masanori Kidera, Misaki Komiyama (RIKEN Nishina Center), Kenta Kaneko (SHI Accelerator Service)
 
加速器を構成するコンポーネントの履歴データを蓄積するシステムをデータアーカイブシステムと呼んでいる。これは加速器運転中における予期しないビーム状態の変化の原因解析や各運転パラメータ間の相関の検索、また性能向上を目的としたデータ解析等で利用されている。RILAC制御系のために新たに導入されたArchiver Applianceは超伝導線形加速器の振る舞いの理解や異常検知に大いに役立ち、当初の計画通りにビームを加速することに成功、プロジェクトに貢献することができた。この成功の結果、Archiver ApplianceはRIBF制御系全体へ拡張されてきて、現在ほぼ全てのEPICS Process Variable(PV)の点数、約20万点のパラメータが格納されている。一般的な使い方としてデータの相関を見る時、関係しそうなパラメータを選択し、視覚化する作業が必要になる。これはある程度原因に見当がついていないケースではコストは大きい。一方、相関関係を表す一つの指標としてピアソン相関係数があるが、ビーム電流や真空度のデータと他パラメータのピアソン相関係数を自動で検索、分析するツールがあれば、コスト削減に有効ではないかと考えている。また膨大なパラメータから必要なデータを探すコストを小さくする目的でPVの日本語でのディスクリプションを用意し、検索機能も実装した。会議ではRIBF制御系全体に展開されたArchiver Applianceの運用状況と開発されたツールの報告を行う。