THP060  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
cERLアーク部における高次分散関数の影響と測定
Effects and measurements of higher-order dispersion functions at the cERL arc section
 
○中村 典雄,島田 美帆,帯名 崇(高エネ研)
○Norio Nakamura, Miho Shimada, Takashi Obina (KEK)
 
cERLアーク部は45度偏向電磁石4台、四極電磁石6台で主に構成され、バンチ圧縮・伸長などのバンチ長制御を行えるように縦方向1次分散関数R56可変のTBA(Triple-Bend Achromat)ラティスを採用している。アーク部のR56値の評価にはアーク中央の横方向分散関数から評価する方法と直接縦方向分散を測定する方法があるが、このTBAラティスによるオプティクスでは1次分散関数と比較して2次分散関数が縦・横方向共に無視できず、バンチ圧縮の評価・調整において1次分散関数と2次分散関数の情報が同時に必要となる。我々は、cERLアーク部の異なるR56値を持つオプティクスに対して縦・横方向の2次を含む分散関数を測定・評価して2次分散関数の影響を調べた。また、縦方向2次分散関数T566制御のために設置した六極電磁石の磁場と軌道補正のために設置した四極電磁石サブコイルのステアリング磁場による1次・2次分散関数の変化も測定して磁場測定にもとづく計算機シミュレーションと比較した。本発表では、cERLアーク部における分散関数測定とバンチ圧縮の評価や調整における高次分散関数の影響について報告する。