THP049  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
SuperKEKB超伝導四極収束電磁石の振動測定装置の開発
Development of vibration measurement system for superconducting quadolepole magnet in SuperKEKB
 
○山岡 広,大内 徳人,青木 和之(高エネ研),Parker Brett(BNL),Jain Animesh(ANL)
○Hiroshi Yamaoka, Norihito Ohuchi, Kazuyuki Aoki (KEK), Brett Parker (BNL), Animesh Jain (ANL)
 
現在本所では、KEKB加速器の40倍のルミノシティを目指してSuperKEKB計画が進行し、ビーム運転をしている。このルミノシティを実現するための1つの手段として、衝突点でのビームを垂直方向に50nmまで絞り込むための最終収束超伝導電磁石(QCS)が衝突点を挟んで左右に2台設置されている。ルミノシティ向上のためには、QCS内部に複数組み込まれている四極電磁石の相対的振動レベルを知ることが重要な事である。このため、この振動を測定するための低振動測定装置システムの開発をおこなった。システムはピックアップコイルが先端に取付けてある約3.5mのCFRPロッドと、それを支える支持架台から構成される。システムの開発にあたって本体そのものが振動してはいけない事から振動レベルを数ナノメートル以下に抑える事を目標とした。このため支持架台はパッシブ除振思想を取り入れた構造として開発をおこない、アクティブ除振台と組み合わせることで低振動化を目指した。その結果、システムの振動レベルを1ナノメートル以下に抑えることができ、またピエゾアクチュエータを用いた加振台を製作し、永久四極磁石(PMQ)を用いた加振試験で電圧信号を無事測定することが出来た。 本報告ではこの振動測定システムの開発について述べる。