THP043  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
KEK電子陽電子入射器における大電力高周波源の運転及び維持管理(2021年度)
Operation and maintenance activity of RF system in KEK electron-positron linac(FY2021)
 
○東福 知之,今井 康雄,馬場 昌夫,久積 啓一(三菱電機システムサービス(株)),明本 光生,荒川 大,荒木田 是夫,片桐 広明,川村 真人,設楽 哲夫,竹中 たてる,中島 啓光,夏井 拓也,本間 博幸,松本 利広,松下 英樹,三浦 孝子,矢野 喜治,松本 修二(高エネルギー加速器研究機構)
○Tomoyuki Toufuku, Yasuo Imai, Masao Baba, Keiichi Hisazumi (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Mitsuo Akemoto, Dai Arakawa, Yoshio Arakida, Hiroaki Katagiri, Masato Kawamura, Tetsuo Shidara, Tateru Takenaka, Hiromitsu Nakajima, Takuya Natsui, Hiroyuki Honma, Toshihiro Matsumoto, Hideki Matsushita, Takako Miura, Yoshiharu Yano, Shuji Matsumoto (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器は、最大で7GeVの電子および4GeVの陽電子を加速する線形加速器であり、4つのエネルギーの異なるリングへの入射を行なっている。高周波源として総数60台の大電力Sバンドクライストロンが使用され、また高電圧スイッチとしてサイラトロンが使用されている。2021年度中は約6,400時間の運転が行われた。現在設置されている大電力Sバンドクライストロンアセンブリの平均運転時間は約74,000時間である。2021年度にはクライストロン冷却水配管からの水漏れによる交換やクライストロンタンク内水混入による交換など計4台の交換が行われた。クライストロンタンク内の水混入については別途点検の為、クライストロンアセンブリを解体した際に判明し、交換に至った。現在設置されているサイラトロンの平均運転時間は約38,000時間である。2021年度はキープアライブ電流低下などのトラブルにより計6台の交換が行われた。クライストロンから加速管へ至るマイクロ波搬送路の途中に設置されている導波管高周波窓の平均運転時間は約102,000時間である。2013年長期メンテナンス後から2021年度までの期間でユニット追加や復元により新たに設置する事はあったが、真空トラブルなどにより交換する事は無かった。本稿ではクライストロン,サイラトロン,導波管高周波窓に関する統計及び高周波源に関する不具合事例と運転維持管理について報告する。