THP037  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
KEK-COI棟の縦型電解研磨設備設置の進捗状況
Installation progress of the vertical electropolishing facility in KEK-COI building
 
○後藤 剛喜,早野 仁司,梅森 健成,文珠四郎 秀昭(高エネ研)
○Takeyoshi Goto, Hitoshi Hayano, Kensei Umemori, Hideaki Monjushiro (KEK)
 
現在,高エネルギー加速器研究機構(KEK)の超伝導加速器利用促進化推進(COI)棟において,超伝導Nb空洞の表面処理能力を増やすために縦型電解研磨(EP)設備の導入工事が進捗しており,その状況について報告する。本設備ではKEKで既に導入実績がある横型EP方式(空洞を水平姿勢でEP処理)ではなく,空洞を垂直姿勢でEP処理を行う縦型方式を採用している。その理由として,(1)縦型方式の方が設備の機械機構の大幅な簡略化が可能(空洞姿勢の回転機構が不要など),(2)縦型の方が設備設置に必要なエリアが狭くできるなど,大幅なコスト削減が可能となるためである。Nb空洞のEP処理に用いる電解液はフッ酸-硫酸の混酸と非常に危険な液体であり,その取扱や環境への漏洩の防止に関して厳しい対策が必要となる。そのため、管理柵と防液堤の設置,漏液と有害ガス発生の検知を含めた化学安全設備を構築し,第1段階として水を用いた設備運転を行なって運転の安全性を確かめた。それらの詳細について報告する。