THP023  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
大出力CW-FELに向けたcERL運転調整の現状
Current status of compact ERL operation toward high-power CW-FEL
 
○谷川 貴紀,島田 美帆,田中 織雅,山本 将博,本田 洋介,宮島 司,下ケ橋 秀典,帯名 崇,加藤 龍好,東 直,中村 典雄,倉田 正和,阪井 寛志(高エネ研)
○Takanori Tanikawa, Miho Shimada, Olga Tanaka, Masahiro Yamamoto, Yosuke Honda, Tsukasa Miyajima, Hidenori Sagehashi, Takashi Obina, Ryukou Kato, Nao Higashi, Norio Nakamura, Masakazu Kurata, Hiroshi Sakai (KEK)
 
2013年に建設されたエネルギー回収型加速器の試験機であるcERLは2016年に1mAの大電流ビームのエネルギー回収に成功した。2020年、NEDOプロジェクトのもとでERLベースの赤外FEL発生の実証の為、2台のアンジュレータが追加され、エネルギー回収なしのバーストモードにおいてレーザー増幅の観測に成功した。 2018年の1mAエネルギー回収達成時はエネルギー回収に最適な低電荷用加速器オプティクスを使用したが、大出力CW-FELの達成にはビームロスのない大電流ビーム輸送、そしてFEL発振の為の高電荷ビーム輸送の両立が必要となる。2020年のレーザー増幅観測後、高電荷FEL用加速器オプティクスを使用してバーストモードによる高電荷ビームのビーム回収の確立、そして高電荷FEL用加速器オプティクスのまま低電荷ビームの高繰り返し化を行い、その際に様々なビームロスが観測された。本発表ではビームロスが発生した原因、そしてその対策について議論しつつ、CW-FELに向けた将来展望を述べる。