THP021  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
同軸管のマルチパクタリング測定
Measurement of multipactoring in coaxial tube
 
○岡田 雅之,外山 毅(KEK J-PARC加速器)
○Masashi Okada, Takeshi Toyama (KEK J-PARC)
 
加速器において軌道から外れた粒子が真空ダクトに衝突するなどして発生した浮遊電子は、正荷電ビームによる加速を受けダクト壁に衝突、2次電子を発生させる。二次電子はさらにビームによる加速・衝突を繰り返し、「電子雲」と呼ばれるまでに成長する。電子雲は相互作用によってビームの運動に影響を与えるが、特に同じダクト内をビームが周回するシンクロトロンではその影響は大きくビームを不安定にしロスを発生させる。J-PARC MRでも遅い取り出し運転において電子雲の影響が大きくビーム強度の上限を決める一因となっている。そこで、ビームの代わりに内導体に高周波を印加する同軸管構造のテストベンチを製作し、マルチパクタリングによって発生した電子を電子雲と見立てて電子雲モニタの動作試験やコーティングによる電子雲の抑制の試験を行う事にした。今回、同軸管型のテストベンチの製作し、SUSのダクトのマルチパクタリングの測定を行ったのでその結果を報告する。