THP017  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
J-PARC主リングのビームコリメータ7台体制
Beam collimator system which consists of seven units in J-PARC Main Ring
 
○白形 政司,高野 淳平,門脇 琴美(高エ研)
○Masashi Shirakata, Junpei Takano, Kotomi Kadowaki (KEK/J-PARC)
 
茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設J-PARCでは、取り扱う陽子ビームの品質を上げるためにビームラインおよび各加速器リングにビームコリメータを設置している。建設当初、MRのビームコリメータに要求されたビームロス容量は450Wであったが、ビーム強度増強のため必要量は最終的に3.5kWまで上昇した。ビームコリメータはビームのハロー成分を物理的に取り除く際、多量の高エネルギーγ線、中性子線を周囲に放射するため、鉄やコンクリートを使って適切に遮蔽を行う必要がある。トンネルの構造からビームロス一箇所あたりの最大容量が500Wに制限されるため、シングルパス型のコリメータを7台並べて対応する。2012年からコリメータの置き換えを開始し、この度ほぼ最終形となった。MRコリメータシステムは歴史的経緯から二種類のコリメータで構成されており、制御系もふたつに分かれているので、全体の構成をとりまとめて報告しておく。