THP011  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
SuperKEKBにおける制御用サーバー計算機の現状
Present status of server infrastructure for the SuperKEKB control system
 
○佐々木 信哉,杉村 仁志,中村 達郎(KEK),中村 卓也,吉井 兼治(三菱電機SC),廣瀬 雅哉(関東情報サービス株式会社)
○Shinya Sasaki, Hitoshi Sugimura, Tatsuro Nakamura (KEK), Takuya Nakamura, Kenji Yoshii (Mitsubishi Electric System & Service Co., Ltd.), Masaya Hirose (KIS)
 
SuperKEKBではDNSやDHCP、LDAP、NTPなどの制御システムの基幹となるサービスの実行、および加速器制御用アプリケーションの開発や実行のためにブレードサーバーを運用してきた。ブレードサーバーはSuperKEKBの前身であるKEKBの頃から利用しており、その保守が終了する前に新しいシステムへの移行が求められた。そのため、2020年からラックマウントサーバーの導入とサービスの移行を進めてきた。これまでのシステムでは仮想化技術を利用せず、サーバー上で直接アプリケーションを実行していたが、用途の異なる複数のアプリケーションが同一の実行環境で動作しており、管理が煩雑化していた。新システムではKVMによる仮想マシンを利用することで、用途ごとに実行環境が分離されて管理が容易になった。サーバーや仮想マシンの構成管理にはAnsibleを利用することで、環境構築の再現性や再利用性を高め、システム管理の属人化を防ぐようにしている。システムの監視にはiDRACやZabbixを利用しており、サーバーや仮想マシンの利用状況の確認やアラートのメール通知を行っている。また、Cockpitを利用してサーバーや仮想マシンをWebから管理、操作できるようにしている。本発表では導入したサーバーの詳細およびその運用状況に関して報告する。