THP007  ポスター③  10月20日 会議室P 13:00-15:00
インバーター制御多段式ルーツ型真空ポンプのノイズ対策
Countermeasures against noise of inverter-controlled multi-stage root pump in J-PARC linac beam dump
 
○小林 史憲,神谷 潤一郎,守屋 克洋(日本原子力研究開発機構),宮尾 智章(高エネルギー加速器研究機構),古徳 博文,髙野 一弘(アルバックテクノ株式会社)
○Fuminori Kobayashi, Junichiro Kamiya, Katsuhiro Moriya (J-PARC/JAEA), Tomoaki Miyao (KEK), Hirofumi Kotoku, Kazuhiro Takano (ULVAC TECHNO)
 
 J-PARC LINACにおいて、LINACと3 GeVシンクロトロンをつなぐビーム輸送ラインであるL3BTの真空排気系は、粗引き排気用にターボ分子ポンプとルーツポンプ、メイン排気用にイオンポンプが使用されている。また、L3BTには、LINAC のビームラインに対して0度、30度、90度、100度の位置にビームダンプが真空仕切り窓を介して接続されており、それぞれのビームダンプの排気系としてルーツポンプが使用されている。これらルーツポンプのコントローラーは放射線による故障を防ぐために、加速器トンネルに設置したポンプ本体から100 m程度離れた位置に設置している。これまでインバーターを使用したルーツポンプコントローラーからの電気ノイズがビームモニターへ悪影響を与えることから、インバーターを取り外した特殊仕様のコントローラーを利用してた。しかし特殊仕様のコントローラーでは、ポンプの排気性能の不安定さや性能のばらつき等の不具合が発生していた。 今回、ルーツポンプコントローラーのインバーターに対し、各種のフィルター、ケーブル種、アースのとり方等を調査した。その結果、最適なノイズ対策を実施することで、ビームモニターの使用が可能となる状態までノイズが低減されたことを確認できたため、ここに報告する。